the Caduceus of Hermes

a glimmer


あと数日でパトリック様とシャルロッテ様の
婚約記念パーティーが開かれる。

邸内は準備に終われ、慌ただしさが満ちている。

お二人の幸せの門出の日なのだから
本来であれば、
もっと明るくて華やかな雰囲気になってもいいはずなのに。


何処と無く、雰囲気が重い。


……実際私もそうなのだけれど。

お二人を彩るドレスも、
ゲストをもてなす銀食器も
酷く綺麗で、美しいのに。

なんだろう?
この胸のざわつきは…。

何かある気がしてならない。


私以外の使用人も感じているのだろうか。

「楽しみですね」とか
「素敵な日になるといいですね」なんて
ありふれた言葉の影にちらりと不安が見える。

当のパトリック様まで、
日が近づくにつれてお顔が険しくなっているような。


……緊張、されているのだろうか。

……そうであってほしい。


私の胸騒ぎが現実になってほしくはない。
当日の天気は崩れそうだけれど、
どうか晴れてほしい。

暖かな日差しのなかで
幸せになってほしい。


……さあ、業務に戻らなくては。

やることはたくさんあるのだから。
メイド長 マノン 18:30 comments(0)
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